桃太郎侍 The Demon Crusader (1957)
2021-11-29

先日の「弁天夜叉」の原作者の山手樹一郎で一番有名なのが
「桃太郎侍」で、高橋英樹のテレビ版は長い間放送され、彼の
代表作になっています。
で当然、それ以前に映画化されている訳で、今回は1957年制作の
市川雷蔵が主演の「桃太郎侍」のラベルを作ってみました。
監督は三隅研次。
大名の若木家の双子の片割れの通称・桃太郎(市川雷蔵)が兄の
若君(市川雷蔵の二役)を毒殺しお家の乗っ取りを図る国家老(杉山
昌三九)一派の野望を粉砕する為に活躍するのが大筋です。
人間関係は桃太郎の味方が江戸家老(清水元)とその娘の百合役の
浦路洋子(雷蔵との共演が多い)、泥棒の堺俊二。
で敵側が家老・杉山昌三九配下の河津清三郎をリーダーとする細川俊夫、
植村謙二郎の浪人たちと女すりの木暮実千代、それに家老との不義の子
を生んだお梅の方の若杉曜子、と言ったところで、他に香川良介、荒木忍
等が共演しています。
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弁天夜叉 (1956)
2021-11-26

これも今月、衛星劇場でやってる高田浩吉の特集の1本で
山手樹一郎原作の「青空剣法」を映画化した松竹の時代劇で
監督は酒井辰雄。
江戸の町が辻斬り強盗団の稲妻組に荒らされていて、浪人の
曽我平丸郎(高田浩吉)は下宿先の主人の森川信(女房が桜むつ子
で娘が小山明子)に頼まれて、高峰三枝子が主人の質屋の用心棒
になる。
当然、稲妻組に襲われるのだが高田浩吉の活躍で追っ払うことが
できたのだが・・・。
映画は時の町奉行の遠山金四郎(近衛十四郎)の失脚やその配下の
同心の中村嘉葎雄の跡目相続を妨害するために、稲妻組を隠れみのに
している巨悪を暴く高田浩吉の活躍を描いています。
雪代敬子、桂小金治、千秋みつる、海江田譲二、永田光男などが
共演しています。
明日を賭ける男 (1958)
2021-11-22

浅丘ルリ子、川地民夫、大坂志郎が中心の日活映画で監督は
西河克己。今月、衛星劇場でやっています。
元ボクシングの日本チャンピオンだった大坂志郎は、妻を亡くし
今は兄夫婦(十朱久雄・高橋とよ)の経営する美容専門学校で
小遣いをしている。そこへ大阪にいる義弟の小沢昭一から
小さい頃に行方不明になった息子の川地民夫が見つかった
と言う知らせが・・・。(本当の息子かどうかは後半に解る)
映画は大坂志郎が川地民夫を一人前のボクサーに育てる
のを大筋にしているのですが、十朱久雄の息子の岡田真澄
(医者で専門学校の講師もしている)の愛人の中原早苗が
なくした200万円の当った宝くじを巡る騒動にも大きな
ウェイトが置かれています。
浅丘ルリ子の役は中原早苗に宝くじを売った親父が
急死したしため、偶然知り合った大坂志郎の家に身を
寄せている娘の役。
あと気になったのが映画の途中で岡田真澄が乗る
メッサーシュミットみたいな車。
あと1つが川地民夫と浅丘ルリ子が劇中で口ずさむのが
エディ・フィッシャーのヒット曲の「オー・マイ・パパ
(Oh! My PaPa)」で
ここで聴けます。
リングの王者 栄光の世界 (1957)
2021-11-21
馬賊芸者 (1954)
2021-11-17
日本列島 (1965)
2021-11-15


宇野重吉が主演で熊井啓が監督する日活映画。
今月、チャンネルNECOでやっています。
話は1959年から1964年くらいまでの話で、米軍内の犯罪調査課に
勤務する宇野重吉は1年前に水死し事故死と判断された米軍関係者の
事件の解明を依頼される。
映画は宇野重吉と記者の二谷英明を中心に調査が進むにつれ、事件
関係者が次々と殺されて行く話になっています。
簡単に言うとGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の命を受けた
CIA(アメリカ合衆国中央情報局)が戦後の日本で暗躍していた事実を
暴こうとする映画で、一種の反米映画です。
(宇野重吉の妻が米兵に乱暴されて殺されている設定です)
戦後75年以上アメリカについてきた日本は幸いにもその間い戦争に
巻き込まれることはありませんでした。
親米の政党の自民党が先の選挙でも安定過半数を得ている現在と
比較して当時は、現在議席数が1か2かしかない社民連の前身の
社会党が少なくとも100以上多い時は150議席くらいを衆議院選挙で
得ていた時代に描かれたのがこの映画です。
当時は多くの日本人が何だかの形での戦争体験者だった時代で、
戦後20年も経ってない時代にアメリカについていくことで、再び
戦争に巻き込まれるのではないか、と言う恐怖を多くの日本人が
感じていた時代だった事を、この作品を観るにあたっては考慮
すべきと考えています。
この映画をドラマとして観れば、サスペンス映画として見ごたえは
ある作品です。
共演は芦川いづみ、鈴木瑞穂、大滝秀治、下元勉、北林谷栄、
佐野浅夫、内藤武敏、加藤嘉、佐々木すみ江などで劇団民藝に
所属していた俳優が多く出演しています。
折鶴さんど笠 (1957)
2021-11-12

これも今月、衛星劇場でやっている高田浩吉の特集の1本で
監督は福田晴一。
闇討ちにあった父親の仇を打つ為に、5年ぶりに潮来に帰って来た
折鶴の秋太郎(高田浩吉)だが肝心の仇は病で寝たきりの状態。
でかたき討ちは諦めたが、現在一家を乗っ取り悪逆非道を切り返す
須賀不二男が許せず対決していく、と言うのが大筋です。
人間関係は父親の兄弟分で女郎屋をやっている市川小太夫、
そこで働くのが浩吉の弟分の三橋美智也、その恋人が 中島淑恵、
女郎に瑳峨三智子、また瑳峨三智子を見受けするための50両を
須賀不二男の子分の北上弥太朗にすられてしまう妹に
伊吹友木子が扮しています。
宝塚出身の伊吹友木子さんは後年、悪女役もやってますが、
この頃は松竹の娘役で人気だったようです。
ひばり捕物帖 折鶴駕篭 (1960)
2021-11-10

老中阿部伊予守の妹の妙姫の美空ひばりが江戸の目明しの
お七になって活躍するシリーズで伊予守の家臣の東千代之介が
おもり役でコンビを組んでいます。
これがシリーズの最終作のようで、今月東映チャンネルでやってます。
監督は工藤栄一。
話は折鶴で飾られた駕篭に乗っていた紀州藩の若侍が殺される
事件が発生するところから始まる。調べると 紀州藩の侍が他にも
殺されいるのが解る。これは紀州藩の若殿の里見浩太郎に取り入り
天下騒乱を起こそうとする由比正雪(山形勲)や丸橋忠弥(近藤十四郎)
らが企てた事で、映画はそれを阻止しようとする美空ひばりや
東千代之介の活躍を描いています。
藤田佳子、中里阿津子、雪代敬子、 二代目澤村宗之助、 吉田義夫
等が共演しています。
尚、阿部伊予守は須賀不二男、ひばりさんの子分の五郎八を花房錦一
名義の実弟の香山武彦が演じています。
喧嘩鴉 (1954)
2021-11-09
お役者変化捕物帖 弁天屋敷 (1961)
2021-11-08


これは今月、東映チャンネルでやっている第2東映製作で
高田浩吉が主演の時代劇で監督は河野寿一。 観ればわかりますが
お正月映画です。
年末の羽子板市で人気役者の花の家菊之丞(高田浩吉の二役)の
似顔絵羽子板が売り出され、彼のファンの娘たちがそれを求めに
集まるが、翌日その中の7人がかどわかされたことがわかる。
映画はこの事件の解決に筆頭与力(黒川弥太郎)の友人のよろず相談屋
をしている浪人の霞一平(高田浩吉)が挑むと言うのが大筋です。
品川隆二、星十郎、花園ひろみが彼の取り巻きの協力者たち。
悪役は 羽子板屋の有馬宏治、廻船問屋の澤村宗之助(二代目)、
お船奉行の坂東好太郎、その用心棒を中村竜三郎(新東宝では
2枚目でしたが、もうこの頃に悪役をやってます)や小田部通麿が
演じています。
その他、星美智子、赤木春恵、飛鳥井かほり、三原有美子、
島ひろし、ミス・ワカサ等が賑やかに共演。
本当に解りやすい時代劇で高田浩吉のワンマンショーです。
赤城の血煙 国定忠治 (1957)
2021-11-06

今月、衛星劇場でやっている高田浩吉の特集は彼の生誕110周年に
因んでのもので、これもその中の1本です。監督は福田晴一。
高田浩吉がまだ売り出す前の国定忠治を演じています。
兄弟分の市川男女之助(暗くてはっきり確認できない)からの手紙を
もらった忠治は急いで上州に向かうが途中、道中師の北上弥太朗に
手紙と金を盗まれが、旅で知り合った生臭坊主の伊藤雄之助から
市川男女之助が殺され、妹の中島淑恵が拐(かどわ)かされたと
聞く。
映画は忠治が市川男女之助の仇を打ち、中島淑恵を取り戻すまでを
伊藤雄之助の協力を得て成し遂げるまでを描いています。
またその過程で市川男女之助が何故殺されたのかも解明されて
いきます。
仇となるのが戸上城太郎、進藤英太郎、柳永二郎、山路義人、
泉一郎などの面々。
女優陣も瑳峨三智子、水戸光子、島崎雪子と豪華ですが
その役割は本編で確認して下さい。
典型的な勧善懲悪のチャンバラ映画です。
カラミティ・ジェーン Calamity Jane (1953)
2021-11-04


これまた今月、BSシネマでやる映画。
これは観たことのない作品です。
ドリス・デイが実在した女ガンマンのカラミティ・ジェーンを演じる
ミュージカル・コメディーで共演がミュージカル・スターだったハワード・
キールなんで楽しみです。監督はデイヴィッド・バトラー。
劇中にドリス・デイが歌う「シークレット・ラブ」は有名です。
ドリス・デイは我々日本人が考えている以上に本国のアメリカで
スターだった人で、アメリカの映画館の興行主が投票する
「マネーメイキングスター」のランキングで4回も1位を獲得して
います。これは子役のシャーリー・テンプルと同じ回数で、他に
ジュリー・アンドリュースが2回で、テンプル以降複数回1位を
取ってる女優はこの3人だけで、あのバーブラ・ストライサンドさえ
1位は一度も取ってない訳で、いかにドリス・デイがスターだったか
わかります。
縛り首の木 The Hanging Tree (1959)
2021-11-04
八十日間世界一周 Around the World in 80 Days (1956)
2021-11-01


これも今月、BSシネマでやるようなのでラベルを作ってみました。
デヴィッド・ニーヴンとメキシコのコメディアンのカンティンフラスが主演で
監督はマイケル・アンダーソン。
SFの大作家のジュール・ヴェルヌの小説の映画化で、アカデミー賞を
沢山取ってる映画ですが、こと作品賞に関しては、製作者のマイケル・トッドが
(当時はエリザベス・テーラーと結婚していた)開発した「トッドAO方式」による
70ミリ映画の第1作目の作品としての技術に対して捧げられたと言って
いいでしょう。ただヴィクター・ヤングが作曲した音楽だけは、今でも
旅行番組などに使われるエバーグリーンになっています。
私がこの映画を初めて観たのは確か1968年の再上映(昔は
リバイバル上映とか言ってましたね)の時で、この時は主な出演者をはじめ
多くのゲスト出演したスターたちの殆どが生存していましたが、あれから
50数年経った今ではシャーリー・マクレーンくらいしか生きていません。
それだけ時が流れたと言うことです。
汚名 NOTORIOUS! (1946)
2021-11-01

今月、BSシネマでやるようなのでラベルを作ってみました。
アルフレッド・ヒッチコック監督、イングリッド・バーグマン、
ケーリー・グラントが主演の有名なサスペンス映画。
大戦後ブラジルに逃れたナチスの残党を追う捜査官のケーリー・グラントの
活躍に父親がナチスのスパイだったイングリッド・バーグマンとの恋を
絡めて描いています。
でナチスとブラジルで思い出したのが、1978年の「ブラジルから来た少年
The Boys from Brazil」という映画。ヒットラーのクローンを作り出そうとする
恐ろしい映画でした。主演がグレゴリー・ペックとローレンス・オリヴィエで
二人ともヒッチコックの代表作に出ているのは奇妙な偶然ですね。
この映画は劇場未公開だったのですが、レーザーディスクが発売された時に
第1回目のソフトの中に含まれて、当時の映画マニアの間で目玉として
大変話題になりましたね。
亡くなった母はイングリッド・バーグマンが好きだったようで、この「汚名」や
ゲーリー・クーパーと共演した「サラトガ本線」の初公開時のパンフレットが
残っています。